「「32試合連続安打」を捨てて四球選んだ西武・秋山の“矜持”」
(日刊ゲンダイ 7月15日 12時27分配信)

その瞬間、西武プリンスドームがタメ息に包まれた。

同点の延長十回裏1死走者なし。あと2試合で33試合連続安打のプロ野球記録に並ぶ西武の秋山翔吾(27)は、そこまで4打数ノーヒット。延長戦に入ったおかげで回ってきた5打席目は、しかし、四球だった。この瞬間、連続試合安打は「31」でストップした。

マウンド上は楽天の青山。フルカウントからの6球目は、外角にわずか外れたストレート。秋山のバットコントロールをもってすれば安打も狙えた球だった。

「打っていいという指示があったんですけど、やっぱり(チームが)連敗している中で、自分勝手なバッティングはできない。チームの流れも悪くなるので。我慢しました」とはヒーローインタビューでの本人。

そしてベンチ裏に戻ると、こう続けた。

「(記録ストップは)相手が上ということ。でも、フォアボールで塁に出られたので、自分の中ではすがすがしい感じでした。きょうのような場面が来たらまた打ちにいかない? そうですね。塁に出ることを考えているので」

秋山の四球後、犠打と死球で2死一、二塁。続く4番・中村がサヨナラ3ランを放って、西武は連敗を4で止めた。結果として秋山の四球がおかわりの一発を呼んだのだから「我慢」の甲斐もあった。

個人記録よりチームの勝利。野球は団体競技だから当然でも、心からそう思って実行できる選手は多くはいない。秋山は試合後、「これが実行できたことは自信になる」とも言った。

 八戸大時代の同級生・楽天の塩見は、大学時代の秋山について「勉強に部活にとにかくマジメでした」とこう言った。

「僕は(卒業まで単位不足で)ギリギリでしたけど、アイツは3年までに必要な単位はフルに取っていたと思います。勉強か練習。遊びより練習している方がいいという感じでした」

 12歳のとき、父親ががんで他界。以来、元教員で母親の順子さんは神奈川県内の中学に非常勤講師として復職。女手ひとつで秋山をはじめ3人の子供を育て上げた。「おカネの心配はしなくていい。自分のやりたいことをやりなさい。食べたいだけ食べなさい」が口癖だった。秋山が大学進学後はスーツケースに食材を詰め、差し入れしたこともある。

 チームの勝利のためなら、目の前の個人記録を捨てて四球を選ぶ。秋山の性格や人間性は、その生い立ちや家庭環境と無縁ではない。

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秋山選手の性格や人間性が、よくわかる・・・
深い話です・・・

後半戦も、頼むぞ!

「秋山翔吾〜」☆*:.。. o(≧▽≦)o .。.:*☆

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