「まだ投げられた!西武・西口にみるベテラン引退の難しさ」
(サンケイスポーツ 9月30日(水)15時0分配信)
西武の西口文也投手(43)が、28日のロッテ戦(西武プリンスドーム)でラスト登板を果たし、試合後には素晴らしい盛大な引退セレモニーも開催された。
昨年は左脇腹痛や足の痛みもあり、2年間勝利なし。契約更改後に「来季はやるしかない。やらなかったら終わり。以上!」とキッパリと言い切った姿をみて、私は「まだ燃え尽きていないんだな」と感じた。
しかし今季も燃え尽きないまま終わってしまった。2軍で好投しても、チャンスが巡ってこない。本人も「こんなはずでは…」という思いだろう。
今年最初のチャンスが与えられたのは2月27日のオリックス戦(高知東部)。早い段階でこの日の登板が言い渡されていたというが、ベテランにとって、早く仕上げなければいけないのは酷な話だった。
そこで2回2失点に終わるも、その後は1軍からお呼びがかからず。5月27日の巨人戦(東京ドーム)で1軍昇格し、4回4失点。それが事実上のラスト登板となった。
会見で「夏過ぎぐらいから、ちょっとそういう覚悟を決めていた」と話したが、それは8月2日だろう。
7月は2戦2敗だったドラフト1位の高橋光成が突然1軍に昇格し、1軍のソフトバンク戦に中4日で先発。西口は隣の西武第2で、DeNAの2軍相手に中6日で先発し、気温35℃の中で5回無失点。2試合連続無失点に、潮崎2軍監督が「簡単に抑えていた」と絶賛する完璧な投球を披露した。
コーチの1人は「『今日は1軍と2軍の先発逆だろ?』というお客さんの声が聞こえたけど、そのとおりだよな」と思わず口にしたほど。西口は「暑かったんでね。省エネ投法です」と話し、球場を後にした。私は「最近、省エネって聞かないよな」と思いながらも「なんで俺じゃないんだ」という、元エースの意地を見た気がした。
西口は9月に入っても2軍戦で投げ続け、好調をキープ。2軍首脳陣も「バリバリやる気だよ」と本人の意志を感じ取っていた。ところが1軍首脳陣は「来年は確実に1つ歳をとる。いきなりスピードが5キロアップするわけじゃないし、プロは1軍でやってナンボ」。構想外になっていたことで、引退を余儀なくされた形だ。
今年は大物の引退ラッシュだが、投げられないのに現役続行を模索している投手もいる。西口はあれだけの球が投げられる。何よりも182勝を挙げた投球術がある。
引退会見で「力が衰えたと感じることはあるか?」と質問すると「ないですね。登板後に今まで痛くならなかったところが、痛くなることはあったけど」という答えが返ってきた。
そして五回二死でマウンドに上がった引退試合。来場していたお客さんならわかっていたと思うが、西口は4回表に肩を作ってはいたものの、直前にブルペンで投げていなかった。
「若干急だったので。いつ行くかわからないと言われていたので」と振り返ったが、お客さんはもちろんのこと、本人が一番驚いてマウンドに向かった。結果の四球も含め、まさに最後の最後まで「こんなはずでは」で終わってしまった。
ベテランの引退は難しい。首脳陣の扱い方も難しいのは百も承知だ。私の頭の中では巨人の桑田真澄さんとダブって仕方なかった。2006年に桑田さんは最後まで歯車がかみ合わず巨人を去った。
今季の西武は8月以降、早い回でKOされても何度も先発機会を与えられた投手が何人もいた。それならば1軍首脳陣にはせめて西口に、燃え尽きるような登板機会を与えてほしかった。
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ちょっと「辛口」のメッセージですが・・・
中(球団内)と外(外野)との、見解の相違なんて
いくらでもあります!
何が正しくて、何が正しくないかは・・・
誰にもわかりませんしネ(^^;;
わたしだって・・・
外野の一人として、西口投手のファンとして!
「燃え尽きるような登板機会を与えてほしかった」
と思います!
(思うのは自由ですし(笑))
難しい〜、ですネ!!!
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